夫の優しさ、夫の強さ
明日は、結婚式をあげた5月3日だ。
「もう1年か、早いなあ。結婚式の日は、1年後に1人でいるとは、思いもしなかったなあ。
」
独り言のように言ったのだろうに、声が出ていた。
すかさず、上条さんが、
「えっ、大西さんは、結婚していたの?」
「やだ、声にしてた?……そう、私、バツ一なの。」
「そうだったの。」
「ごめんね、黙っていて。」
「いえいえ、誰にだって、言いたくないことはあるから。」
これをきっかけに、私は、上条さんと、いろいろ話をするようになり、ぐんと仲良くなっていった。