夫の優しさ、夫の強さ


夜、帰宅して、両親にニューヨーク研修の話をした。

支配人から、話があったようで、二人とも知っていた。

「どうして、本人の私よりも、先にお父さんたちに話があったのかな?」

不思議に思って、聞いてみた。

「佐々木(支配人)は、1人娘の紗耶香をニューヨークに行かせるのに、俺たちの許可をもらいたかったらしいよ。」


「それにしても、急な話よね。だって、私が勤め始めてまだ1ヶ月よ。私が研修に行くのは違う気がするの。もっと適任な人がいると思うけど。」


どうしても納得できないのだ。

行ってみたいとは思うが、どうして私なのか、その疑問は私の中で、どんどん大きくなっていく。

だから、行くと言う結論が出せない。


「自分のためにどうしたらいいか、よく考えてみなさい。」


と、両親は、私の気持ちを優先してくれる。

「ありがとう。」

と感謝した。



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