満月の下、蘇る
〜琥珀side〜








今日の朝、珍しく彗からメールが来た。












《興味深い奴らが現れた》と。









動物にしか興味をしめさない彗が人間に興味をもつなんて相当な奴なんだろう。










彗に話を聞くべく、俺は彗のクラスに行った。









「おい、彗。話し────


ってなんだこの状況」









彗のクラスの奴らは皆その場で目を見開いて固まっていた







彗「ああ。まあ、いろいろあってね。

さっきのメール見て来たんだろ?

これから屋上行って話そうって言いたいところなんだけど、

残念ながら午前中の授業全部ルトさんなんだよね(苦笑)」












「そうなのか・・・

じゃあ、昼休み屋上で」











そう言って俺は自分のクラスに戻った。












あのクラスで何があったんだ・・・?












嶺「あー!琥珀やっと来た!どこ言ってたんだよ〜」












「ちょっと彗の所にな」












柊「それより、ついさっき入った情報があるんだけど」











柊羽は腕利きのハッカーだ。実力はプロのハッカーにも劣らない。












「なんだ?」












柊「今日、彗と翔のクラスに転校生が2人来たんだけど、

その2人、翔に喧嘩ふっかけたらしい。

勿論翔は2人のうちの1人に殴りかかった。

・・・でも、そいつは軽々と素手で翔の拳を止めたらしい。

しかもそいつは翔の拳を《遅い》って言ったらしい」













「・・・!翔の拳を・・・?しかも遅いだと・・・?」













嶺「嘘だろ・・・?俺達でさえ避けるので精一杯なのに・・・

ってか、翔が手を抜いたんじゃないの!?」












「いや、翔はバカだから手加減なんてしないだろ」












柊「俺も琥珀が言う通りだと思うよ」












嶺「・・・だよな〜」












・・・なるほどな。











彗はきっとこの事を言いたかったのだろう。












とりあえず昼休みに詳しくきくとするか。


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