LAST,7DAYS
プロローグ
暗い、真っ暗な世界。
ここが何処かわからない。
ただ暗闇だけが広がっている。
『そうだよ、結末はこんなにも呆気ないんだ…………なのに君は復讐に囚われるあまり何も見ようとしなかった』
声が聞こえた。男の声だ。
男の姿が暗闇から少しずつハッキリ見えるようになる。
その人物は知らない。見覚えすらない。
黒い髪の一見すると何処にもいるような少年だった。唯一、一般の者と異なるのは少年の目が紅い目をしている事だろう。
『ん?僕が誰かって…………ここでは時の番人とでも名乗っておこうかな』
時の番人は眼を細め暗闇に囚われてる者に哀しい視線を向けた。
< 1 / 4 >