熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
結局、私のベッドでは、
彼大きすぎて収まりきらず、
私を抱くような形で横になった。

「この部屋は……便利だ」

「どうして?」

「手を伸ばせば、
すぐに美夜をつかまえられる」

「そう」

「学生の頃、美夜と二人で、
こういう部屋に住みたいと思った」

「嘘でしょう?
そんなわけないでしょう?
学生の頃だって、
あなたは、豪華なホテル住まいだったのに」

彼は、違うよと言って首を振った。

「ムスタファには、
ガールフレンドがいたんだ。
休みの日には、
あいつは彼女の家に行っていた。

なのに、私だけムスタファがいない時は、
別のSPが付いてきた」

「それに。あそこじゃ、
美夜をつかまえるのは大変だ。

ホテルの部屋じゃなくて、
こうして落ち着いて住めるところがいいと思ってた。

他の学生がこうするのを見て、
羨ましかった。
学生に許されてるのは、
有り余る時間と好きな人、
そして思い出すと勉強する」

「うん」

「美夜、6年の間ずっと君に
会いたかったのは、分かってくれる?

会いたかった。
けど、会いに行けなかったんだ。
たくさんのことが起こって」



彼は、少しずつ話し始めた。

散々私の人生に入り込もうとして、
そして、突然消えていなくなったのか。

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