熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
でも、私はビジャール人じゃないし、
ファイサルをそれほど思ってるわけじゃなかった。
『えっと……』
どうやったら諦めてくれるのだろう。
『結婚するには、両親の承諾がいる。だから、連絡を取った』
ちょっと待って……
何、どうして、そんなに自信たっぷりでいられるの?
『両親の前に、私の承諾を取って欲しいわ』
ファイサルは、まったく取り合わない。
私の返事なんか、どうでもいいと思ってるんだ。
『それは後だ。君はとっても頑固だからな』
『勝手に決めないで。
ファイサル私、あなたと結婚なんて、考えられない。だからあきらめて』
『美夜、人の考えなどすぐに変わる。
けど、君に花嫁になる資格があるかどうか調べる必要がある。
私の国では、結婚前に男女が付き合うことを禁止している』
『どういうこと?』