熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~

最後に二人に向かって深々と頭を下げる。
いよいよお別れだ。

「また来るわね。今度来るときは、美夜にも素敵な旦那様がいたりして……」

私は、まさかと笑いながら言った。

「そんな。一年内に結婚してるなんて、万に1つもないですって」

夫妻を笑わせるような、冗談の一つも思い浮かばないほど、私は仕事漬けの生活を送っていた。

この仕事、人気商売みたいなものだ。

指名してくれるお客さんを断ったりしたら、2度と選んでもらえなくなるかも知れない。

そう思ってるからだろうか?

スケジュールが空けば、出来る限り予定を詰めてしまう。

この旅行が終わって、休みが明けたら、私は、また旅行バッグを持って日本中を駆け回る。

これでは、仕事で日本中をかけ回ってるうちに、結婚どころか恋人さえ作る時間がどんどん過ぎてしまうではないか。

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