スパダリ副社長の溺愛がとまりません！

「さっきは、電話で怒鳴ってごめん……」

「気にしないでください。イライラすることが、あったんですよね？ それじゃあ、シャワー浴びてきます」

バスルームに向かいながら、素直に聞けない自分がイヤになる。亮平さんが浅井社長から言われたことを、私に話せないのも分かるけど……。

ただ、あのとき即答で断ってくれなかったことが、私にはモヤモヤしている。萌さんと抱き合っていたとき、亮平さんは彼女を強く抱きしめていた。

寝言も言っていた。それは亮平さんが、萌さんへの気持ちを捨てきれていないから？

考えれば考えるほど、最悪の結末を想像してしまう。でも、知らないふりをしていても、解決しないだろうし……。

自分でもどうしていいか分からなくて、それからは亮平さんとまともに口をきかなかった。

亮平さんは私に背を向けて、眠りについた。昼間は体を重ね合ったベッドなのに、こんなに彼との距離を感じるなんてーー。