スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「広瀬さんってさ、亮平の彼女だったんだな」

貴也さんと打ち合わせを始めた直後、突然それを言われて言葉に詰まった。

「金曜日のパーティーに行ってたんだろ? 知り合いから聞いて、たぶん広瀬さんなんだろうなって思ったんだけど」

そういうことか。あのパーティーは、今となっては波乱のパーティーだった気がする。

行ったことを後悔しているわけではないけど、どうして楽しいだけの思い出で終われなかったんだろうと、考えてしまう。

「はい。貴也さんの言うとおりです」

「やっぱり……。だから、俺が亮平を紹介するって言っても、食いつかなかったんだな」

貴也さんは、まじまじと私を見つめているけど、今はそれすら苦痛に感じる。

正直、今は亮平さんの話はしたくない。それに、貴也さんは萌さんとも幼なじみなわけだし、もしかしたらことの真相を知っているかもしれない。

だとしても、貴也さんの口からは聞きたくない。

「貴也さん、仕事の話をしましょう。今は、亮平さんは関係ないので……」

「俺は、広瀬さんにしっかり亮平をつかまえててほしいんだけどな。俺にとっては、それも立派なビジネスだから」
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