スパダリ副社長の溺愛がとまりません！

「ふたりの幸せ……ですか？」

「ああ。正直、俺は仕事人間な面もあるし、一緒に暮らしていても、ゆっくり会話をする時間さえないときもある」

それは私も、亮平さんと生活してみて分かった。たしかに、会いたいとか、もっと話がしたいと思ってしまうと、辛いかもしれない。

「萌には、たとえ離ればなれになっても、お互い今を頑張って、そうやって親父たちを説得しようと、何度も話し合ったんだ……」

「亮平さん、そんなに萌さんが好きだったんですね」

「そうだな。好きだった……。とても」

ゆっくり噛みしめるように言う亮平さんに、ズキンと傷つく自分がいる。

「だけど萌が、それなら別れると言ったんだ。俺にはその決断が、彼女から気持ちが少しずつ離れるきっかけになった……」

「どうしてですか？」

「側にいないと、俺の気持ちが信じられないって言われたんだよ。俺だって、萌と離れたくなかったし、連れて行きたいと思わなかったわけじゃない」

彼の気持ちが見えてきて、複雑な想いが込み上げる。きっとこの話の終わりが、私たちの関係の答えになるのだろうけど、亮平さんはなんて言う？

私は、どうしたい……？