スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「側にいないと信じられないんじゃ、ニューヨークについてきても、萌にはストレスだろうと思ったよ。仕事が忙しいことに変わりはないし、俺は仕事より恋人を優先することはないから」

亮平さんはそう言うと、彼の手を包み込んでいる私の手を握り返した。

「でも萌さんは、亮平さんに未練があるんですよね? 実は、私聞いちゃったんです。浅井社長との会話を。それから、萌さんと朝一緒にいるところも見ました……」

パーティーの夜に聞いた浅井社長の話と、雨の朝に見た光景を話すと、亮平さんは絶句した。

「そうだったのか……。ごめん、実和子にはイヤな思いばかりさせてたんだな」

「聞かなかった私も悪いので。ただ、疑問に思うことをなんでも口にできるほど、強くはないんです」

「そうだよな。俺がパーティーの夜に、きちんと話すべきだったんだ。萌を介抱しに行ったとき、実和子が不審に思うだろうと、分かっていたのに」

亮平さんは唇を噛み締めて、視線をそらしている。いつもの自信には満ちた表情とは、かなり違っていた。

「亮平さん、本当のことを話してくれますよね? 萌さんのこと、どう思っているんですか?」
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