スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「私に……ですか?」

亮平さんは、どんな気持ちを伝えようとしてくれているの?

緊張と不安と、ほんの少しの期待を込めながら続きを待つ。すると、亮平さんは、私の手をギュッと強く握った。

「そうだよ。俺は、ニューヨークにいる二年間、萌への気持ちに整理をつけてきた。もちろん、時間はかかったけど、周りからは反対され、彼女自身からはフラれ、吹っ切るには十分だったから」

「だけど、萌さんはまだ……」

と言いかけた私の唇を、亮平さんは人差し指を立てて塞いだ。ドキンとしながら、言葉を飲み込む。

「正直、やり直したいと言われて今さらと思ったよ。実は、実和子が見かけたっていう、萌と一緒にいた朝のことなんだけど……」

「う、うん……」

「その前夜に、親父と浅井社長も含めて、ホテルで食事をしたんだ。萌とは、やり直せないと伝えるために」

「そうだったんですか⁉︎」

亮平さんは小さく頷き続けた。

「萌は、納得をしてくれないまま、その日はホテルに泊まって……。俺は、仕事が立て込んでたから、会社に戻ったんだ」
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