スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
私としては、萌さんと同じ理由で亮平さんに嫌われたくないと思ったからで、深い意味はない。でも、彼にはそう聞こえなかったみたいだ。

「矛盾してるよな。萌には、俺ばかりに染まる毎日を送ってほしくないと思ったし、離れていても変わらない気持ちを持ってほしいと思っていたんだけど……」

伏し目がちになった亮平さんが心配になり、顏を覗き込む。

「あの……、亮平さん。深い意味はないんですよ……?」

すると、亮平さんは顏を上げ、私を真っ直ぐ見つめた。

「自分でも、少し戸惑ってるんだ。実和子を縛りつけたい気はさらさらない。今までどおり、仕事を頑張ってほしいし、俺に会いたくなければ、会わなくていい。でも……」

「でも?」

緊張しながら続きを待つと、亮平さんは一呼吸置いて口を開いた。

「仕事の合間にお前のことを考えていて、家に戻ってからも実和子がいない寂しさを感じていて……。ふと気づけば、お前のことで頭がいっぱいになってる」

「亮平さん……」

なんて言えばいいのか、分からないくらいに胸が締めつけられる。
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