スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
意地悪く言うと、亮平さんは「ごめん……」と呟いた。

「貴也さんって、私には会社の利益のために萌さんと結婚するって感じでしたけど、違うんですね」

「全然違うよ。照れ隠しだろうけど、あいつの想いが本気なのは分かるから。萌を愛してくれるのは、貴也だったんだ」

「そうなんですね……」

お互い好きで、将来を考えていても、別れるふたりもいるのに。ずっと切ない思いをしたであろう貴也さをんは、ようやく気持ちが報われるんだ……。

恋って不思議……。

「実和子、そろそろ帰ろうか。今夜は、うちへ来てくれるだろ?」

「はい……。でも、亮平さん疲れてないですか? 顏色があまり良くないですし」

「仕事が立て込んでたからな。でも、だいぶ落ち着いたから大丈夫。実和子の方は、仕事が忙しいんだろ?」

「少し。でも明日は休みなんで、久々にゆっくりできるんですよ」

そう言うと亮平さんはハザードランプを消し、車を走らせはじめた。
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