スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「それなら良かった。実は俺も明日は休み。久しぶりに、ふたりでゆっくり夜を過ごそう」

「はい……」

本当に久しぶり……。亮平さんといると、安心するなとしみじみ感じる。

「実和子、萌のことは本当にごめん。これからは、きちんとお前と向き合うようにするから」

真っ直ぐ前を見据えた亮平さんは、真剣な口調でそう言った。

「ううん。私も亮平さんと向き合わなかったから。きちんと、心のモヤモヤを話すべきだった」

「仕事だと、ためらいも怖さもないんだけど、実和子のことになると、普段とは違う自分が出てくるんだよな」

亮平さんは苦笑して、一瞬視線を私に向けた。

「お前に拒絶されるかもしれないと思うと、怖くてさ。そんな自分がいることに、正直驚いてる」

「亮平さん……。私だって、こんな風に恋に悩む自分は、初めてかもしれません……」

仕事に打ち込んでいたのも、亮平さんのことを考えすぎないようにするため。そんな自分は、今までいなかった。

「実和子といると、“初めて”がたくさんあるよ」
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