スパダリ副社長の溺愛がとまりません！

亮平さんのマンションへ久しぶりに来ると、懐かしさを感じて改めて室内に目を動かす。

この場所に、もう一度来てもいいんだと思うと、言葉にならない嬉しさがあった。

「亮平さん、また連れてきてくれて、ありがとうございます。今夜は車で話だったから、来ちゃいけないのかなって思ったので」

夜景が見えるリビングで、彼に微笑みかけると、亮平さんは真面目な顔つきで私を見た。

「そうじゃないんだ。家には来たくないと言われたら、俺がショックだから……」

そう言うと、亮平さんは私をふわりと包み込むように抱きしめた。

「仕事なら、迷わず選択できるし、誰になんと思われても傷つくことなんてない。だけど、お前が相手だと、いつもと違う自分が出てくるんだ」

「亮平さん、私だって、ふと気づけば亮平さんのことを考えてます。離れていたときも、忘れていたわけじゃないんですよ」

広くて温かい背中に手を回し、胸に顔を埋める。色っぽい香りを感じながら目を閉じていると、亮平さんが囁くように言った。

「実和子、今度親父に会ってくれないか？ 紹介したいんだ」

「橘社長に……ですか？」