スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「そうだな。それは、俺も同じだよ」

亮平さんは、ソファーから立ち上がり側にやってくると、私の額にキスをした。

「それにしても、どれも美味しそうだな。実和子は、どれがいい?」

「そうですね……。ねえ、亮平さん。ふたりで半分こしません?」

美味しいものなら、ふたりで分け合いたい。そう思って提案してみると、亮平さんは嬉しそうな顔をした。

「そうする。じゃあ、俺から」

生クリームの入ったパンを一口サイズにちぎり、それを私の口に入れる。

ただそれだけのことなのに、こんなにドキドキするのは、亮平さんが私を見つめているから……?

「実和子、クリームがついてる」

亮平さんはクスッと笑うと、口元のクリームを拭う。そんな彼の姿に、胸を高鳴らせていたときだった。

不意に亮平さんのスマホが鳴り始めて、流れていた甘い空気は消える。

「ごめん、ちょっと電話」

「もしかして、お仕事ですか?」

亮平さんはテーブルに置いていたスマホを取り、ディスプレイを確認しながらため息をついた。

「ああ、残念だけど会社からだ」
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