スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「大事なこと?」

亮平さんは、訝しげに婦警さんを見ている。

「ええ。今回の事件は、暴行に関しては未遂です。要するに……」

言葉を選んで口ごもる婦警さんに、私はフォローを入れた。早く、亮平さんの誤解も解きたい……。

「私、圭介たちにはなにもされてないんです。間一髪のところで、警察の方が来てくれて……」

そう、圭介たちに乱暴されそうになった瞬間に、パトカーのサイレンが聞こえて、彼らは窓から逃げようとしたところを、捕まえられたのだった。

「本当か……?」

「はい。……キスすらされてませんから。ただ、服はこのとおりですけど」

亮平さんは、少しホッとした表情を浮かべたものの、またすぐに険しくなった。

「でも、実和子を傷つけたことに変わりはないから。俺は絶対に、あいつらを許しはしない」

「亮平さん……」

もしかして、私が考えている以上に、亮平さんから愛されているのかな。

そう思えるくらいに、心が温かくなっていく。圭介たちにされたことは、思い出したくもない。だけど、亮平さんがいてくれるなら、心の傷はきっとすぐに癒えるはず……。
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