スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「お母さん、亮平さんは仕事を休んでまで、今日来てくれたのよ? それなのに、なんでそんなに冷たいの? なにか声くらいかけてよ」
「実和子」
亮平さんは小さな声で、たしなめるように私を呼んだ。だけど、今ばかりは素直に聞けない。
「橘さんは、娘との交際を続けるつもり?」
なにを言うのかと思えば、不躾すぎる母の言葉にいたたまれなくなる。
それなのに亮平さんは、母と真摯に向き合ってくれていた。
「はい。僕は、実和子さんとの将来を真剣に考えています。そのご挨拶には、改めて伺いと思っていますので」
キッパリと言ってくれた彼に、私は心が満たされる思いだ。だけど、母の反応が気になり、すぐ目を移した。
「そう……。あ、私そろそろ出勤しないといけないから、今日はお引き取りください」
素っ気なく言って立ち上がると、母はリビングを後にした。
最後まで、なんで愛想がないんだろう。母は亮平さんのどこが気に入らないのか。
「帰りましょう、亮平さん」
と言うと、それまで黙っていた父が口を開いた。
「実和子」
亮平さんは小さな声で、たしなめるように私を呼んだ。だけど、今ばかりは素直に聞けない。
「橘さんは、娘との交際を続けるつもり?」
なにを言うのかと思えば、不躾すぎる母の言葉にいたたまれなくなる。
それなのに亮平さんは、母と真摯に向き合ってくれていた。
「はい。僕は、実和子さんとの将来を真剣に考えています。そのご挨拶には、改めて伺いと思っていますので」
キッパリと言ってくれた彼に、私は心が満たされる思いだ。だけど、母の反応が気になり、すぐ目を移した。
「そう……。あ、私そろそろ出勤しないといけないから、今日はお引き取りください」
素っ気なく言って立ち上がると、母はリビングを後にした。
最後まで、なんで愛想がないんだろう。母は亮平さんのどこが気に入らないのか。
「帰りましょう、亮平さん」
と言うと、それまで黙っていた父が口を開いた。