スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「そうよ、絶対に。おめでとう! またイルビブの仕事で忙しくなるけど、副社長と仲良くね」

「うん……。ありがとう」

優奈は満面の笑みで、仕事を始めた。まるで、自分のことのように嬉しそうにしてくれる彼女に、心は温かくなっていった。

「広瀬、おはよう。ちょっといいか? イルビブの打ち合わせをしたいんだが」

原田部長に声をかけられ、浮かれかけていた気持ちは仕事モードに切り替わる。

亮平さんへの恋心は、仕事中は胸の奥へしまっておこう。

部長に促されるまま、小さな会議室に入る。会議用のノートパソコンを起動させた部長は、テレビモニターに画面を映し出した。

「今回も、世界的に有名な御曹司、久遠寺グループの久遠寺貴也さんと打ち合わせだ。大物続きだが、今の広瀬なら大丈夫だよな?」

「え? あ、はい。もちろんです。橘副社長の件で、しっかり勉強しましたから」

今回も誠実に、一生懸命やるのみ。ーーと息巻いていると、部長がじれったそうに言った。

「そうじゃない。うまくいったんだろ? 橘副社長と」

「な、なんで部長が知っているんですか⁉︎」
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