スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「本当に大丈夫なんですか? 私なんて、完全に部外者ですけど」

不安を覚えつつ聞いてみると、亮平さんは頷いた。

「全然問題なんてないよ。会場は、橘ホテルだ。実和子と、最初に打ち合わせをした場所」

「あそこなんですね。懐かしい……」

今度はパーティーで行くことになるなんて、ほんの少し前の私が聞いたら驚きでひっくり返るに違いない。

「ちなみに、スイートを予約してある。その日は泊まって帰ろう」

「は、はい……」

手際がいい……というか、しっかり計画されていたことにビックリする。

「じゃあ、おやすみ実和子」

「おやすみなさい、亮平さん」

目を閉じた亮平さんは、あっという間に眠りに落ちた。疲れていたんだろうな……。

それなのに、私に会いにきてくれたことが嬉しくてたまらない。キレイな彼の寝顔を見つめながら、そっと頬に触れてみる。

「亮平さん、大好きです……」

そっと亮平さんの唇に、私の唇を重ねたときだった。

「ごめん……萌」

知らない女性の名前が、彼の寝言から聞こえてきて、私の眠気は吹き飛んだ。
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