スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「おはよう、実和子。早起きなんだな」

六時になり、亮平さんが起きてくる。私はキッチンで朝ごはんの準備をしていた。

「おはようございます、亮平さん。今朝は、簡単ですけど、ご飯を作りますね」

ニコリと微笑んでみたけれど、眠れなくて早く起きただけ。心のなかは、萌さんのことでいっぱいだった。

「ありがとう。だけど、無理しなくていいから」

亮平さんは私を後ろから抱きしめて、頬にキスをした。昨夜の寝言はなんだったのだろうと思うくらいに、変わらず私に愛情を見せてくれる。

「はい……」

着替えに戻った亮平さんの後ろ姿を見ながら、軽い感じで聞けれたらいいのにと思う。

だけど、『ごめん、萌』と言ったときの亮平さんの声が思い詰めた雰囲気だったから、軽々しく聞くことができない。

目玉焼きと野菜スープ、それにトーストを用意し終えたとき、着替えから戻ってきた亮平さんがダイニングに座った。

「うまそう。食べていい?」

「もちろん。一緒に食べましょ」
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