サクラチル
こんな形で失ってしまうなんて。



「もう、私には必要のないもの、か。」



首に下げていたネックレスをとって見つめれば止まっていた筈の涙が零れた。



次々と蘇っていく思い出は痛いくらいに私の心に突き刺さる。



「奏、さようなら。」



奏との思い出を一つ一つ思いだしては消して涙を流しながら思い出をしまうかのように箱に入れる。
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