サクラチル
「今日は救急病棟にいるそうだ。
明日になれば一般病棟に移れるらしい。」



その言葉を最後にやっと覚悟を決める。



「おねがい、哲。



奏の、奏の病室に連れて行って。」



どこか、受け入れたくないと否定する自分がいるけど今は奏の無事を確認したかった。



怖いくらい静まり返った病院の中を無言で歩く。
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