君の声が、僕を呼ぶまで
今日もまた、そうだった。


テストがようやく終わり、僕は、プリントを届けに保健室へと向かっていた。


2年になって相川さんとは離れてしまったけど、新しいクラスにも、彼女と同じでまだ一度もクラスに顔を出した事のない女の子がいる。

病気で一年留年しているらしい。

そんな子が、もうすぐ復帰出来そうだという事で、必要な書類を保健室に持っていくよう頼まれた。


久しぶりに保健室に行く口実が出来て嬉しい。

僕は、書類の入った封筒を抱きしめ、保健室へと向かった。
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