君の声が、僕を呼ぶまで
「失礼します…あれ?」

あいにく彼女はいなかった。

というか、塚原先生もいなかった。


そこには、確か…沙羅のクラスメイトで部活仲間の植木さん、だっけ。

彼女がいた。


「塚原先生はちょっと所用で出てるけど、もうすぐ戻って来ると思うよ」

「あ、じゃあ、また後で来ようかな」

「他の子を玄関まで送りに行っただけだから、ほんとすぐ…」


きっと、相川さんをだ!

今から行けば、ちょっとだけでも見れるかもしれない。

「ありがとう!」

植木さんにお礼を告げて、僕は保健室から出ようとした。


その時、廊下の向こうから、こちらにやってくる人達が見えて…。
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