君の声が、僕を呼ぶまで
あぁ、また、彼女の視線の先には塚原先生。


蕾がそっと開いたかのように、頬を赤く染めて、控えめに笑う。

何だか、いつもよりも、嬉しそうな顔をしている。


「今日は頑張ったし、良い事もあったね」

塚原先生の言葉に、より一層、深く頷いている。


テストが上手くいったのかな…


そして、相川さんは、先生にペコリとお辞儀をして帰って行った。



「…飯田君?おーい、飯田君?」

ボンヤリとしていた僕に、塚原先生が声をかけてきた。
< 109 / 389 >

この作品をシェア

pagetop