君の声が、僕を呼ぶまで
鳥のさえずり。

小さな雨粒がポタポタ落ちる音。


通学路のあちこちから、子供達のはしゃぎ声。

自転車、車、踏切の音。


少しだけ息苦しさを感じさせるほどの鮮やかな新緑の季節はもうすぐ終わり、今度は本格的な梅雨がやってくる。


季節は、巡る。

時間は、進む。


私が学校へと向かって一歩進む度、確かな足音がする。

それは紛れもない、私の、音。
< 124 / 389 >

この作品をシェア

pagetop