君の声が、僕を呼ぶまで

●冬が見守る、赤色の華

『陽ちゃん、私、やっと学校に戻れそうだよ！』


中間テストの答案用紙も全て返却され、無情な補講も終わった頃。

まぁ、俺は、これでも補講と無縁な点数だったワケだけど。

受験生だから本来なら休まる暇もないのだが、テスト返却後数日くらいは少しノンビリしたって罰は当たらないと思う。

そんなふうに思っていたある日の夜、久しぶりに幼馴染の華から、そんなメールが届いた。


『お、マジか！』

『うん、こないだの検査でも数値は悪くなかったから、様子見ながら少しずつ行っていいって主治医の先生が(＾＾)ｖ』

『そっかぁ、良かったなぁ』

『うん、でも、１年留年しちゃったのがなぁ…（＞＜）』

『それは仕方ないだろ』

『せっかく陽ちゃんと同じ学校に入れたのに』

『１年２年と、クラスも一緒だったしな』

『何か…嫌だな…↓↓』

『華…』