君の声が、僕を呼ぶまで
良い子ぶる気なんてない。

私は悪くなかった。

ただ、弱くはあった。

私に悪いところがあったとするならば、きっと、今も克服出来ずにいる、この弱さ。


他人の未来なんて、他人の手によって、簡単に変えられる。

自分の未来なんて、他人の手によって、簡単に奪われる。


中学生の私は、子供らしくなく、既に人生を悲観していた。

いや、純粋に子供らしかったからこそ、他者の悪意からダイレクトに影響を受けたんだと思う。


私が高校生活に望むものは、欠片も手に入らない…


絶望に絶望が上塗りされそうになった時、担任の先生の一言が、私の視界を少しだけ開いた。
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