君の声が、僕を呼ぶまで
中学2年にあがる春休み、久しぶりに入院しちゃって、スタートが皆よりちょっと遅れた。

中2って、一番面倒くさいよね…。

ようやく学校に行けたのは、そうだ、今と同じ、梅雨に入った頃だった。

教室のドアを開けた時のあの…自分の居場所の無さ。

皆の華を見る戸惑いの目、覚えてる。


1年生の時に仲良かった子も何人かいたけど、クラス替えで新しいグループが出来上がってて。

1年の時は、あの子とあの子と同じグループにいた。

でも、今は、その2人が別々のグループっぽくて。

華は、どっちに行けば良かったんだろう。

2人も、戸惑ってた。


あぁ、ここでは、華が異物なんだなって肌で感じた。


でも、小さい頃の華なら「仕方ない」って諦めてたと思う。

ワガママに図太く育ちなおして、良かったって思った。
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