君の声が、僕を呼ぶまで

●白から、灰へ、灰から、黒へ

そして、高校の入学式。

「陽ちゃん、クラス一緒だね!」

「はー、高校に来てまで、華のお守りやらなきゃなのかぁ」

「違うよ、陽ちゃんはー」

「騎士」

「そうそう!」

「じゃないんだけど。早く王子様とやらを見つけて俺を解放してくださいませ、お姫様」

「そう簡単に見つかったら苦労しないんだけどなぁ」


華は、順調になりたい自分になっていった。

それを、創ったというのか、そういうふうに育ったっていうのかは分かんないけど。


そして、陽ちゃんは、そんな華と変わらず、いつも通り。


きっと中学の時も、華のいろんな噂、聞いてたと思う。


ほんと、良い話って、あまり話題にならないうえに、そこでストップする事ばかり。

なのに、悪い話って、すぐに話題にあがるうえに、あっという間に広がるんだから。
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