君の声が、僕を呼ぶまで
「うーん、ちょっと熱が高いね」

保健医の塚原先生が、体温計を見て言った。

やっぱり、保健室には、ちょこちょこお世話になる。


「今日は早退しよっか」

「んん…でも、あと6時間目だけだし…」

「だから、もうすぐ今日の授業終わっちゃうから、帰ってもいいんじゃないかなぁって思うんだけど…」

「なるべく、『遅刻』『早退』『欠席』は付けられたくないの。せっかく学校に来た日は、最後まで学校にいたい」


塚原先生は、ちょっとだけ困った顔をしたけど、

「そうだね、あと30分なんだし、そのまま寝ちゃって、今日の出席簿に花丸付けようか」

と笑って言った。
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