君の声が、僕を呼ぶまで
「何それ、華は子供じゃないもん…」

「保健の先生から見たら、保健室に来る生徒は、みんな自分の子供みたいなもんなんですよー」

「…雪人パパ」

さっきの笑顔が、うげっと引きつる。


「女子高生からそう呼ばれるのは、ちょっと響き的にいかがなものかと…」

「…雪人おにいちゃん?」

「んー、まぁ、パパよりかは健全な妥協点かなぁ、うーん…」


「じゃあ、雪人、先生」

「はい、何ですか、甘えんぼ山崎さん」


先生は、華が学校に来たくても来れなかった事がある悔しさを、分かってくれている。

たくさんのカルテと引き継ぎの書類。

そういうものから得られる情報だけじゃなくって、華の話を聞いてくれる。
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