君の声が、僕を呼ぶまで
●闇に染まった、小春の世界
>【サラ】がROOMを立ち上げました
「あ、ルームが立ってる…」
何だかすごく久しぶりな気がした。
-【サラ】=沙羅、かもしれない。
そう思って少し敬遠していたのもあるけれど、そういえば、あの日以来、誰もルームを立てていなかった気がする。
滅多にルームマスターにならない私や【サラ】はともかく、【アキ】もだった。
いや、【サラ】がルームマスターをするのは初めてだと思う。
カタッ
>【サクラ】が入室しました
エンターボタンを押すと、電子空間の中に存在を許されている、自分の名前が出てきた。
そうだ、こんな無機質に感じられる画面の中でだって、自分は確かに存在している。
現実世界で存在を許されない人なんて、他人から拒絶されてもいい人なんて、いていいはずがない。
「あ、ルームが立ってる…」
何だかすごく久しぶりな気がした。
-【サラ】=沙羅、かもしれない。
そう思って少し敬遠していたのもあるけれど、そういえば、あの日以来、誰もルームを立てていなかった気がする。
滅多にルームマスターにならない私や【サラ】はともかく、【アキ】もだった。
いや、【サラ】がルームマスターをするのは初めてだと思う。
カタッ
>【サクラ】が入室しました
エンターボタンを押すと、電子空間の中に存在を許されている、自分の名前が出てきた。
そうだ、こんな無機質に感じられる画面の中でだって、自分は確かに存在している。
現実世界で存在を許されない人なんて、他人から拒絶されてもいい人なんて、いていいはずがない。