君の声が、僕を呼ぶまで
僕を苛めてた子供達が、揃って怪我をしたらしい。

「相川のせいだ!」

「あいつ、やっぱり魔女だったんだ!」

「あの黒猫を使って、俺らに呪いかけたんだろ!」


もちろん、そんなの偶然だ。

「違うよ、私、そんな事出来ない!」


「大体、猫の言葉が分かるとか、ありえねー」

「前から思ってたんだけど、動物の言葉が分かるだなんて、嘘吐きだよね」

「そんな事してまで、皆の気を惹きたいのかなぁ」


「そんなんじゃないもん」


「うわ、うっざ」



加速する、小春への苛め。

段々と、小春も言い返せなくなってきて。


「なぁ聞いてんの? ったく、動物の言葉しか分かんねーのかよ」

「お前、もう人間の言葉喋るなよ、気持ち悪い」
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