君の声が、僕を呼ぶまで
●智秋の、消えずに残る、唇の傷
山崎さんの書類を、保健室に届けに行った。
「相川さん、いるかな…」
保健委員の仕事だと分かっていながらも、僕の心に別の期待がある事は、言うまでもなかった。
「―――!!」
何だろう、保健室の方が騒がしい気がする。
あれ、誰か勢いよく飛び出してきた。
僕の横を、まるで光の速さで、音もなく駆け抜けていく。
…だけど、その人が誰なのか、僕が見落とすはずはない。
「小春、待って!」
続いて飛び出してきたのは…植木さん?
相川さんを追いかけていく。
何があったんだろう。
そんな悠長な話ではないというのは、肌で感じた。
すれ違い様の、相川さんから、感じたアレは。
身に覚えがある。
「相川さん、いるかな…」
保健委員の仕事だと分かっていながらも、僕の心に別の期待がある事は、言うまでもなかった。
「―――!!」
何だろう、保健室の方が騒がしい気がする。
あれ、誰か勢いよく飛び出してきた。
僕の横を、まるで光の速さで、音もなく駆け抜けていく。
…だけど、その人が誰なのか、僕が見落とすはずはない。
「小春、待って!」
続いて飛び出してきたのは…植木さん?
相川さんを追いかけていく。
何があったんだろう。
そんな悠長な話ではないというのは、肌で感じた。
すれ違い様の、相川さんから、感じたアレは。
身に覚えがある。