君の声が、僕を呼ぶまで
「お友達は?」

「いっぱいいるよ」

「何して遊ぶの?」

「そうだなぁ、高校生は空たちみたいに、ドッヂボールとかしないしなぁ」

「えー、こーこーせいってつまんないね」

空は、期待外れって顔をした。


「そんな事ないぞ。こないだは、学校帰りに4人でゲーセン行って、ラーメン食べてきたし」

「あー、雪兄ぃ悪い子だ」

「何で?」

「学校が終わったら、寄り道せずに帰らなきゃいけないんだよ」

空が、メッて顔をする。

「高校生は、寄り道してもいいんですー」

俺が得意げに言うと、空の顔が輝き出した。


「いいなぁいいなぁ、こーこーせい楽しそう!空も早くこーこーせいになりたい!」

「その前に、小学校を卒業して、中学校でいっぱい勉強して、高校に受からないといけないんだぞ」


「えぇっと、小学校があと5年で、ちゅうがっこうが6年で…」

指折り数えながら、考え込んでいる。

「中学校は3年しかありません」

「あ、そっか!じゃあえっとぉ」

小さな両手で、一生懸命数えてる。
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