君の声が、僕を呼ぶまで
新卒で赴任した1年目の終わりごろ。
保健室の常連だった山崎さんが、倒れて入院した。
死に至るような病気ではないものの、小さい頃から入退院を繰り返していた子。
明るく振る舞い、甘えたところもあるのが、どことなく、空と似ていた。
何より、学校に憧れているところが。
彼女が入院してしまって、俺は本人と同じくらい不安になっていたかもしれない。
病気に負けて、学校を辞めてしまわないか、不安だった。
春になり、中学の時に苛めを受けて、声を閉ざしてしまった子が入学してきた。
それでも高校には行きたいって、まずは保健室に通う事になって。
でも、どう接していけばいいんだろう。
空なら「頑張れ、頑張れ」って応援するのかな。
俺は、何も言えず、ただ微笑んでいるしか出来なかった。
彼女が、傷付いた雛鳥を連れてきた。
多分、巣から落ちて、親兄弟に捨てられたんだろう。
治療してあげたとして、この世界で生きていけるだろうか…。
…ふと、怖くなった。
この子は、山崎さんや空と違って、悲観しているところが強い。
人を拒絶し、生きる事に絶望を感じているような。
保健室の常連だった山崎さんが、倒れて入院した。
死に至るような病気ではないものの、小さい頃から入退院を繰り返していた子。
明るく振る舞い、甘えたところもあるのが、どことなく、空と似ていた。
何より、学校に憧れているところが。
彼女が入院してしまって、俺は本人と同じくらい不安になっていたかもしれない。
病気に負けて、学校を辞めてしまわないか、不安だった。
春になり、中学の時に苛めを受けて、声を閉ざしてしまった子が入学してきた。
それでも高校には行きたいって、まずは保健室に通う事になって。
でも、どう接していけばいいんだろう。
空なら「頑張れ、頑張れ」って応援するのかな。
俺は、何も言えず、ただ微笑んでいるしか出来なかった。
彼女が、傷付いた雛鳥を連れてきた。
多分、巣から落ちて、親兄弟に捨てられたんだろう。
治療してあげたとして、この世界で生きていけるだろうか…。
…ふと、怖くなった。
この子は、山崎さんや空と違って、悲観しているところが強い。
人を拒絶し、生きる事に絶望を感じているような。