君の声が、僕を呼ぶまで
「山崎さん」

重たい沈黙を破ったのは、雪人先生の声。


出張から帰ってくる雪人先生に早く会いたかった。

すごく楽しみにしてた。


でも、陽ちゃんと桜子ちゃんが、先日の件を問い詰めてきた。

そうなると分かってたから、ずっと皆の事、避けてたのに。

小春っちが休んでる、今がチャンスだと思ったのに。


この展開も、もちろん避けられないって分かってた。

でも、いざ、雪人先生を目の前にすると、何故だろう、心臓がギュってなる。

具合が悪くなる時とは違う。

会えて嬉しいって気持ちとも違う。
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