君の声が、僕を呼ぶまで
「【アキ】は、小春の事、好きなの?」
【サクラ】が唐突に聞いた。
「……うん」
「小春は、頑張ろうとしてるよ。今朝は、震えながらも教室の前まで一緒に来れた。それだけでも小春にとっては、すごく頑張ってるんだと思う」
…知らなかった。
「味方は1人でも多い方がいいに決まってる。それが、現実では関わってきてなかったとしても、ずっとあの空間で一緒にいた人なら、心強いと思うよ」
「…僕なんかが…?」
「ねぇ、小春のためにも、沙羅のためにも、自分自身のためにも、逃げずに一緒に頑張ろうよ」
「…【サクラ】」
「桜子、だよ。智秋」
「ありがとう、桜子…僕、【サラ】のためにも…」
「サラ沙羅でややこしいし、小春って呼んであげたら、きっと喜ぶと思うよ」
桜子は、くるっと振り返って、校舎の方へと歩いて行く。
――「小春」
いつか、呼べるかな。
――「智秋」
…いつか、呼んでくれるかな。
【サクラ】が唐突に聞いた。
「……うん」
「小春は、頑張ろうとしてるよ。今朝は、震えながらも教室の前まで一緒に来れた。それだけでも小春にとっては、すごく頑張ってるんだと思う」
…知らなかった。
「味方は1人でも多い方がいいに決まってる。それが、現実では関わってきてなかったとしても、ずっとあの空間で一緒にいた人なら、心強いと思うよ」
「…僕なんかが…?」
「ねぇ、小春のためにも、沙羅のためにも、自分自身のためにも、逃げずに一緒に頑張ろうよ」
「…【サクラ】」
「桜子、だよ。智秋」
「ありがとう、桜子…僕、【サラ】のためにも…」
「サラ沙羅でややこしいし、小春って呼んであげたら、きっと喜ぶと思うよ」
桜子は、くるっと振り返って、校舎の方へと歩いて行く。
――「小春」
いつか、呼べるかな。
――「智秋」
…いつか、呼んでくれるかな。