君の声が、僕を呼ぶまで

放課後に友達を待つ、ワクワク。

…かなり最近、こんな気持ちになった気がする。

そうだ、忘れたくても忘れようがない、本当に最近の事。

そのワクワクは、ある一言によって打ち消され…


「小春ちゃん」

その声にビクっとなった。

「あ、驚かせちゃってごめんね…」

沙羅ちゃんが入り口に立っていた。


「桜子から伝言なんだけど、用事が出来たから今日はごめんって」

私がコクコクと頷くと、沙羅ちゃんは「じゃあ、また明日ね」と笑って帰って行った。


…桜子ちゃんと帰れないのは残念だけど…

沙羅ちゃんが「また明日ね」って言ってくれたのが嬉しかった。


きっと、それは、当たり前のように溢れてるんだろうけど。

それを、嬉しいと思えるようになった事が嬉しい。