君の声が、僕を呼ぶまで
「僕は、【アキ】は、画面の向こうの【サラ】は、明るくて元気な子って思ってた」
僕が【サラ】とふざけ合って、【サクラ】がそれに冷静につっこんで。
「実際、【サラ】は明るかったよ。でも【サラ】の正体が小春って分かった時に、いっぱい考えた」
【サラ】が何度か、ROOMを立ち上げた。
でも僕は、いろんな思考のもつれに絡まって、どこから手を付けていいか分からずに、それを言い訳に逃げていた。
「【サラ】は、現実で声を閉ざしてしまった小春の、理想像なんじゃないかな、とか」
最初は、そう思った。
「でも、今日、小春が僕に近付いてくれて、何となくだけど。何となくだけど、現実の小春も、【サラ】みたいに、明るい子だったんじゃないかなって」
震える手で、僕の見えない傷を撫でてくれた。
…僕の事なんて覚えてないと思った。
でも、本当に何でだろうね。
サラを目の前にすると、小春の感情が、少しだけ見えやすくなった気がする。
きっと、本当に覚えてなかったと思う。
でも、きっと、思い出してくれたんだ。
僕が【サラ】とふざけ合って、【サクラ】がそれに冷静につっこんで。
「実際、【サラ】は明るかったよ。でも【サラ】の正体が小春って分かった時に、いっぱい考えた」
【サラ】が何度か、ROOMを立ち上げた。
でも僕は、いろんな思考のもつれに絡まって、どこから手を付けていいか分からずに、それを言い訳に逃げていた。
「【サラ】は、現実で声を閉ざしてしまった小春の、理想像なんじゃないかな、とか」
最初は、そう思った。
「でも、今日、小春が僕に近付いてくれて、何となくだけど。何となくだけど、現実の小春も、【サラ】みたいに、明るい子だったんじゃないかなって」
震える手で、僕の見えない傷を撫でてくれた。
…僕の事なんて覚えてないと思った。
でも、本当に何でだろうね。
サラを目の前にすると、小春の感情が、少しだけ見えやすくなった気がする。
きっと、本当に覚えてなかったと思う。
でも、きっと、思い出してくれたんだ。