君の声が、僕を呼ぶまで
満足そうな顔をしたサラは、改めて私に向き直った。

「僕に幸せをくれたのは、小春だ。だから、小春には誰よりも幸せになって欲しいんだ」


琥珀色の透き通った目が、私を真っ直ぐと見ている。


「小春、小春の声は、大事な人達にちゃんと届く。何があってもそれだけは忘れないで」

「…うん」


「小春、大好きだよ、頑張って」

そう言うと、サラはゆっくりと私の頬っぺたにチュウをした。


それは何故か、泣きそうになるくらい、優しく、とても優しく感じた。
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