君の声が、僕を呼ぶまで
「…ぅ…」

雪人先生、ありがとう。

それは、私が、優しい世界に触れた音。



「…り…ぅ」

桜子ちゃん、ありがとう。

それは、私が、広がる世界に踏み出した音。




-君が頑張れるように支える事が出来た時は、名前を呼んでいいかな。

「…こ、はる…?」



-もし、君が世界を許せたら、僕の名前を呼んでくれるかな

「…あり、がと、う…と…もあ、き。」




それは、私が、愛しく思える貴方に届けたくて、取り戻した、声。
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