君の声が、僕を呼ぶまで

『…植木桜子です』

『んー、じゃあ、桜ちゃんだな』

『…私にその呼び方は可愛すぎます』

『そうかな、じゃあ、桜』

『あまり変わってないような…』

『桜って響き、綺麗じゃん』

『……そう、ですか』

『春になったら、ここも桜が満開になるし。桜が入部してくるの、楽しみに待ってるから。必ずサクラ咲かせてここに来いよな』

『桜って、連呼したいだけですよね…?』

『ち、違う!』

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