君の声が、僕を呼ぶまで

「俺、いい加減なんだなぁ」

「そんな事…」

「あるって思ってるでしょ」

「…ちょっとだけ」

「俺って、案外、面倒見て貰って守られた方がいいタイプなのかも」

「うーん、そうでしょうか？」

「あぁ、でもやっぱり…」

「やっぱり？」

「周りの皆のために一生懸命頑張る友達想いで、自分の気持ちよりも相手の気持ちを優先しちゃう不器用な女の子の事は、やっぱ自分が守ってあげたくなるよな」

「それは確かに守ってあげたくなるような、男の子にとっては理想の子ですね」

「…植木さんって、しっかりしてそうなのに、ほんと案外ぬけてるよね」

「え、何で急にそんな酷い事をさらっと…」

「可愛いって言ってんのに」

「…誰が？」

「そこまで、激ニブなの？」

「え…えぇ！？」