君の声が、僕を呼ぶまで

●智秋と、サラと、小春と、巡る季節

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「おとう、さん、お、かあさん」

小春が、喋った。


今まで、泣き言1つ言わずに見守って来てた2人だけど、声を出して泣いているのを初めて見た。


「…サラ」


僕の名前を呼ぶ小春の声も久しぶりで、嬉しくて、僕も、鳴いた。


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