君の声が、僕を呼ぶまで
「智秋も、早く」
そう言って、小春が僕の手を握った。
小春の手に、あの日のクタクタの絆創膏は、もうない。
小春が持っていた、最後の1枚は。
小春が僕に、お礼だから持ってて欲しいと、渡してくれた。
そのクタクタになった絆創膏は、僕のポケットに常に入ってる。
繋いでいる手と逆の手をポケットに入れて、その絆創膏に触れてみる。
「ありがとう」
どこからともなく聞こえた声。
「…え?」
僕が小春を見ると、不思議そうな顔をしてる。
「暖かいね」
小春が僕の隣で笑う。
「…うん、そうだね」
世界は、こんなにも、優しく綺麗で、暖かい。
そう言って、小春が僕の手を握った。
小春の手に、あの日のクタクタの絆創膏は、もうない。
小春が持っていた、最後の1枚は。
小春が僕に、お礼だから持ってて欲しいと、渡してくれた。
そのクタクタになった絆創膏は、僕のポケットに常に入ってる。
繋いでいる手と逆の手をポケットに入れて、その絆創膏に触れてみる。
「ありがとう」
どこからともなく聞こえた声。
「…え?」
僕が小春を見ると、不思議そうな顔をしてる。
「暖かいね」
小春が僕の隣で笑う。
「…うん、そうだね」
世界は、こんなにも、優しく綺麗で、暖かい。