君の声が、僕を呼ぶまで
「気を付けていってらっしゃい」

お母さんとサラに見送られて家を出る。


朝食に引き続き、これも毎朝の恒例行事。


本当は学校なんて行きたくない。

でも、雪人先生には会いたい。


そんな複雑な想いを抱えながら、私は今日も学校へと向かう。



「おはよう、小春ちゃん」

雪人先生が、柔らかく笑う。

私は、少し赤らんでしまっている顔を隠すように、下を向いたまま、更にその頭を下げてお辞儀をした。


…今日も無事、学校に来る事は出来た。
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